『成人の日本人の8割が歯周病っててホント!?』|東灘区の歯医者|にしうみ歯科・矯正歯科|深江駅徒歩1分

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歯科コラム

『成人の日本人の8割が歯周病っててホント!?』|東灘区の歯医者|にしうみ歯科・矯正歯科|深江駅徒歩1分

『成人の日本人の8割が歯周病っててホント!?』

「親が歯周病で歯が少なくて入れ歯をしてたから、私も歯が弱くて」「もう歳だからやっぱり歯がなくなっていくのよね」というお声を、患者様からよくお聞きします。

歯を失うのは歯周病は老化によるものなのでしょうか?

実はこれは大きな誤解なんです。

 加齢と共に歯を失う人が多くいらっしゃるのは事実です。しかし、これは老化によるものでしょうか。歳を取ったら必ず歯を失っていくものなのでしょうか。

生まれつき歯が強い、弱い、という声を聴くこともありますが、「歯の失いやすさ」は生まれつき決まっているものなのでしょうか。

『歯周病は国民病』

日本人の約8割が歯周病患者もしくは予備軍と言われているのは厚生労働省の歯科疾患実態調査(2005、2011年)で口腔内に何らかの所見が見られた方が約8割だったことに由来しています。

歯を失う原因の第一位は、歯周病です。(約37%)

 そして歯周病が進む一番の原因は、実は歯の汚れ(プラーク)の中に潜む細菌や、細菌の出す毒素が原因なのです。大事なことはこの細菌や毒素をいかに取り除くかというなのです。

細菌や細菌の産生物、食べカスなどのかたまりをプラークと言いますが、歯磨きがしっかり行われていないとプラークが歯に蓄積してしまいます。またこのプラークが長期間歯の周りに停滞することで、歯茎に炎症が起きてしまいます。その炎症が進むと、歯を支えている部分である骨(歯槽骨)が溶かされてしまい、これが所謂「歯周病」ということになります。痛みがないことが多いので、気づかずそのまま放置してしまうケースも少なくありません。

15〜24歳では20%、25〜34歳では30%、35〜44歳では40%、45〜54歳では50%、55歳以上では55〜60%にも及びます。

 「30歳以上の日本人の80%が歯周病」「歯周病は国民病」とも言われるほど、歯周病は日本人に多い病気です。30代以降に増える傾向があるため、30代からは特に注意していかなければならないということ、もっと理想的にはそれよりも若い時から予防をしていくことが大事ということですね。

 歯周病を予防するためには日々のご自身の歯磨きで、どれだけしっかり汚れを落とせているか(プラークコントロール、セルフケア)と、定期的な歯石除去などのプロフェッショナルケアが重要です。毎日歯磨きをしていても、自分では落としきれない汚れが溜まってしまいます。この磨き残しが歯周病の原因となってしまうため、セルフケアに加えて医師や歯科衛生士によるプロのクリーニングが必要というわけです。

 近年では、歯周病はただ歯を失う病気のみにとどまらず、全身との関わりも示唆されています。日本臨床歯周病学会の発表では、狭心症・心筋梗塞といった心臓疾患、脳梗塞、糖尿病、その他にも全身に様々な悪影響を及ぼすことがわかっています。女性の場合は、低体重児早産などにもつながるとされています。怖い話ですね。

歯周病が進行する原因としてはいくつかの要因が複雑に絡み合っており、その背景には生活習慣や文化的側面、医療意識の問題があります。

  • 口腔ケアが不十分

日本では正しい口腔ケアの習慣が十分に定着していないことが歯周病の多さにつながっていることが考えられます。歯ブラシのみで歯磨きをしている方まだまだ多く、歯間ブラシやデンタルフロスが普及しておらず、歯ブラシだけでは歯垢(プラーク)を完全に除去することが難しく、どうしても歯周病のリスクが高くなります。

予防意識の高い米国では70年も前からデンタルロスの重要性が伝えられており、1990年の

  • 定期的な受診率が低い

歯周病は初期ではほとんど症状がないため、本来であれば症状が出る前に定期健診にて確認をすることが望ましいですが、日本においては定期検診の受診率が低いのが現状です。欧米では予防歯科が普及しており、定期的に口腔内をチェックする習慣がありますが、日本では「痛みが出た時だけ歯医者に行く」という意識が根強くあります。

  • 生活習慣の問題

喫煙やストレスの多い生活が歯周病の進行を助長します。特に喫煙者は歯茎の血流が悪くなるため歯周病が進行しやすいという特徴があります。また糖分の多い食品や炭水化物が口に残ると細菌が増殖しやすく歯周病リスクが高まります。

  • ホルモンバランスの変化

女性は妊娠や更年期などでホルモンバランスが変化することがあり、歯周病菌に影響を与えるため、歯周病リスクを高める要因になることがあります。特に妊娠中の女性はホルモンの影響で歯茎が炎症を起こしやすいため、適切なケアがより重要になります。

  • 予防歯科の普及不足

欧米では予防歯科の観点からクリーニングやフッ素塗布が日常的ではありますが、日本ではまだまだ治療中心の考え方が中心であり、予防意識が低く普及していないのが現状です。

  • 自覚症状がないこと

歯周病の難しいところは自覚症状が少ないことです。そのため多くの方が症状を見落としてしまいがちです。気づいた時には歯周病が重度に進行しており、歯がぐらついたり、抜ける直前であることもしばしばです。症状がなくても確認をしてくことが重要です。

  • 歯周病菌の問題

 

お口の中の細菌の種類も様々ですが、特に歯周病を引き起こし、悪化させる菌が数種類います。これらを保持しているからが非常に多く、家族やパートナーの方から伝播してくため、周囲の方の口腔内も重要なため、周りの方も皆さんで健診を受けていただくことが重要ということが言えるのではないでしょうか。

歯周病はなかなか症状が出ないため、「自分は大丈夫」と考えてしまいがちですが、日本人の8割以上が歯周病および予備軍と考えると、皆様も可能性があるかもしれません。

しかしその反面、歯周病はしっかりケアをしていけば予防できる病気です。

最後までご自身の歯でしっかり噛める人生を歩んでいただければ幸いです。

心配になられた方、気になられた方は、是非一度お気軽に、東灘区にしうみ歯科・矯正歯科にお問い合わせください!

 

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