乳歯から永久歯へ、生え替わりのタイミングと注意点|東灘区の歯医者|にしうみ歯科・矯正歯科|深江駅徒歩1分

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歯科コラム

乳歯から永久歯へ、生え替わりのタイミングと注意点|東灘区の歯医者|にしうみ歯科・矯正歯科|深江駅徒歩1分

乳歯から永久歯へ、生え替わりのタイミングと注意点

乳歯から永久歯への交換は、子どもの成長を感じることのできる出来事の一つであり、口腔においてに重要な節目の一つです。

多くの保護者様にとって、子どもの乳歯がいつ、どのように抜けるのかは大きな関心事であり、一方で不安の源でもあります。

しかし、一般的なパターンや正常な範囲を理解することで、適切な時期に専門的なケアを受けることができ、子どもの口腔の健康的な発達を支援することができます。

乳歯の基本的な特徴と役割

乳歯は生後6か月頃から萌出を開始し、3歳頃までに20本すべてが揃います。

乳歯は永久歯と比べて小さく、エナメル質や象牙質の印象も薄いという特徴があります。 また、歯髄空洞が相対的に大きく、歯根が短くて細いという構造的な違いもあります。 これらの特徴は、乳歯が一時的な歯であることを反映しており、永久歯への交換を前提とした構造となっています。歯の厚みが薄いため、虫歯ができるとすぐに歯髄(神経まで達してしまうため十分注意が必要です!)

乳歯の重要な役割には、咀嚼機能の確立があります。 正しくな栄養摂取のために食べ物を細かくかみ砕く機能は、子どもの健やかな成長に向けて準備します。 また、機能の発達にも重要な役割を果たします。

さらに、乳歯は後継永久歯の萌出位置を確保するスペースメンテナーとしての役割も担っています。乳歯が適切な時期まで口腔内に維持されることで、永久歯が正しい位置に萌出するためのガイドとなります。(虫歯で乳歯が壊れてしまうと永久歯が生えてくるスペースが失われてしまうため、永久歯の歯並びがガタガタになってしまいます!)

顎の成長発育への影響も重要な役割の一つです。適切な咀嚼刺激は顎骨の健全な成長を促進し、永久歯列を唱えるための十分なスペースの確保に貢献します。また、顔面の形態形成にも影響を与え、調和のとれた顔貌の発達を支援します。

乳歯の脱落メカニズム

このプロセスは、永久歯の萌出圧と密接にしています。 永久歯が成長し、萌出を開始すると、その圧力により乳歯の歯根部に破歯細胞が活性化されます。

歯根吸収のパターンは、歯種によって異なります。 前歯では主に歯根の先端部から吸収が始まり、徐々に歯冠側に向かって進みます。 臼歯では分岐部付近から吸収が開始され、複数の歯根が不均等に吸収される場合があります。 この過程で、乳歯は徐々に動き始め、最終的には脱落に至ります。

歯根吸収の過程では、一時的な痛みや不快感を伴うことがあります。これは正常な生理現象であり、多くの場合は自然に軽減されます。

通常、歯の萌出タイミングと乳歯の脱落タイミングは連動していますが、時として一致しない場合があります。

乳歯脱落の一般的なタイミング

こちらに記載する内容はあくまでも、歯の生え替わりの一般的なパターンですが、歯の生え替わりには非常に個人差があります。

最初に脱落するのは通常、下顎の中切歯で、6歳前後に起こることが多いです。また同時期に6歳臼歯と言われる、真ん中から数えて6番目の永久歯が生えてきます。

前歯部の交換は比較的早い時期に完了し、7~8歳頃はほぼ終了します。 その後、9~10歳頃から臼歯部の交換が進みます。

全ての乳歯の交換が完了するのは、12~13歳頃とされています。最後まで残っているのは通常、上顎の第二乳臼歯(前から数えて5番目の歯)です。この歯は第二小臼歯に交換されますが、萌出時期が遅いため、中学生になってから交換が完了することも少なくありません。

性別による違いも報告しており、一般的に女児のほうが男児よりも早い時期に交換が始まる傾向があります。また、栄養状態、全身の成長発育状況、遺伝的な要因なども交換時期に影響があるかもしれません。

個人差に影響する損失

乳歯の脱落タイミングには大きな個人差があり、様々な問題がこの差に影響を与えています。遺伝的要因は最も重要な影響因子の一つです。両親や兄弟姉妹の乳歯交換パターンは、子どもの交換時期を予測する重要な指標となります。

全身の成長発育状況も重要な影響因子です。身長や体重の成長が早い子どもは、歯の交換も早い傾向があります。逆に、成長が緩やかな子どもでは歯の交換も必要な場合があります。

栄養状態は歯の発育と交換に大きな影響を与えます。適切な栄養摂取は健康な歯の発育を促進し、正常な交換時期を考えます。特に、カルシウム、リン、ビタミンD、ビタミンCなどの栄養素は歯の硬組織の形成に重要な役割を果たします。栄養不足は交換時期の遅延を判断する可能性があります。

全身疾患、特に内分泌系の異常や代謝性疾患は、歯の発育に影響を与える可能性があります。

生活環境や地域差も報告されている検討の一つです。

通常な抜け方のサイン

乳歯が正常に脱落する際には、いくつかの特徴的なサインが観察されます。最初のサインはわずかな揺れを感じることが多いと思います。指で軽く感動した際に少し動く程度の動きから進み、徐々にその程度が大きくなってグラグラになっていきます。

歯肉の状態変化も重要なサインです。脱落予定の乳歯周囲の歯肉は、わずかに腫脹し、色調がやや赤みを呈することがあります。これは歯根吸収に伴う正常な反応で、通常は軽度です。また、後継永久歯が萌出してくる際には、乳歯の後方または舌側の歯肉が膨張隆起することがあります。

「歯がゆらゆらする」「なんとなく変な感じがする」といった表現で不快感を示すことがあります。

食事中の変化も観察されることがあります。該当部位で噛むことを避けたり、硬いものを敬遠したり行動が見られます。

乳歯の後方や隙間から白い歯冠の一部が見えることがあり、これは交換が順調に進んでいる事を示す良いサインです。

異常なケースと注意すべき状況

最も一般的な異常として、年齢に比べて交換時期の遅延が明らかにある場合ですが、この場合はお近くの歯医者さんでレントゲンを撮ってみましょう。元々永久歯が少ないケースがありますので、その場合には現在残っている乳歯を大事に守っていくことが必要になります。

また外傷や虫歯による初期の乳歯喪失も問題になります。 正常な交換時期より大幅に早い乳歯の喪失は、永久歯の萌出スペースの喪失や萌出位置の異常を考える可能性があります。 このような場合は、保隙装置などの予防的な措置が必要になることがあります。

乳歯の残存にも注意すべき状況です。永久歯が萌出しているにもかかわらず、乳歯が脱落しない状態を残存乳歯といいます。この状況では、永久歯の萌出方向が異常になったり、歯列不正の原因となったりする可能性があります。

萌出性歯肉炎も比較的よく見られる問題です。 歯の出方に伴い、周囲の歯肉が炎症を起こし、腫瘤や出血、強い痛みを伴う状態です。

保護者ができるケアと対応

乳歯の交換期における保護者の適切なケアと対応は、子どもの口腔の健康的な発達に重要な役割を果たします。 まず重要なのは、交換期の口腔衛生管理です。まずは永久歯が健全に生えてくるために乳歯を虫歯にならないようにすること、また乳歯が揺れ始めた際には揺れが気になるようであれば、柔らかい歯ブラシを使用し、歯肉が炎症を起こさないように気をつけましょう。

定期的な歯科検診の継続は重要です。乳歯の交換期は口腔内の状況が急速に変化するため、3~4週間間隔での定期検診により、適切な時期に必要な処置を受けることができます。

歯科医院での専門的管理

交換期の専門的管理では、定期的なエックス線検査により後継歯の永久発育状況や萌出方向を評価します。 パノラマエックス線写真により、口腔全体の状況を把握し、将来極問題を予測することができます。

永久歯がしっかりと綺麗に並ぶかどうかは6、7歳ぐらいになるとある程度予測することができるようになります。重要な時期にしっかりと判断する必要があります。場合によっては小児矯正による永久歯の萌出スペースの確保が必要になるケースも少なくありません。

まとめ

乳歯の抜け方とタイミングは、個人差が大きい生理的な現象ですが、一般的なパターンと正常範囲を理解することで、適切な時期に必要なケアを提供することができます。保護者の方は、可能であれば日頃から仕上げ磨きなどを行なっていただき5、6歳ごろになってきたら、いつもより少しお口の中に少し注意していただき、何か気になることがあれば、一度歯科医院に相談に行かれることをお勧めします。

正しい交換期間の管理により、永久歯列の健全な発育を支援し、生涯を通じて口腔の健康の基盤を築くことができます。 定期的な歯科検診と専門的な管理を継続することで、子どもたちの健やかな成長と発達を支援していくことが期待されます。

東灘区のにしうみ歯科・矯正歯科では日頃から予防に力を入れております。また、矯正においては無料相談も実施しておりますので、是非お気軽にご相談ください。

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