歯の神経は取らない方が良いの?
結論から言いますと、神経は取らずに済むのであれば、取らない方が理想的です!
しかし、神経を取らざるを得ない状況も存在します。
◯神経を取る処置が必要な歯
最も有名なものは歯髄炎と言って、むし歯が大きくなってしまい痛みが出ているケースです。
このような状況では、歯髄(歯の神経)に細菌が侵入してしまい炎症を起こしているため、軽度な場合を除いて、その多くは正
常な状態に回復することが難しい状態にあります。
そうなると歯髄から菌を取り除くことは難しく、神経の組織ごと細菌を取り除く処置(抜髄)を行う必要があります。
◯神経を取る2つのメリット
・細菌に感染した箇所を取り除いて感染の拡大を防ぐ
・痛みがなくなる
◯神経を取る5つのデメリット
・歯が死んで脆くなる:歯髄には神経と血管があり、歯にはこの血管から栄養や水分が供給されています。神経を取った歯は枯れ木のように脆くなってしまいます
・歯が変色する場合がある:原因としてはさまざまなことが考えられますが、一つは代謝能力が失われてしまうことです。歯の内部に変性物などが沈着することで、歯が茶色や黒色に変色してしまうことがあります。
・痛覚が無くなりトラブルに気付きにくくなる:歯に痛みが出ないことによって歯に起きている異常に気付きにくくなります。
・歯茎に痛み、できものができる場合がある:歯の中で残ってしまった細菌が増殖し、歯の先端まで到達すると、骨や歯茎へ感染し、歯茎の腫れや痛みを引き起こすことがある
・再治療が必要になることが多い:根管(歯髄がある場所)に細菌が残ってしまったり、傷つけてしまうことで再治療になることがあります。再治療が必要なケースでは、治りが悪いこともあり、歯の寿命に関わってしまうことがあります。
神経は保存することが理想的で、神経を抜くことは最終手段ということですね。
神経を抜かないで済むよう、やはり予防と早期発見・早期治療が重要ということですね。